ブログでコロナの話はなるべく避けようと思っていたが、ついついしてしまう。
コロナ対策として当初から聞かされていたのは、不要不急の外出は自粛するようにというお上からのお達しである。
最初は、不要不急でなければ従わなくてもいいと思っていたが、よくよく考えてみると私の日々の外出のほとんどは不要不急だ。
不要不急のうちの不要については考え方次第で微妙なところがあるが、不急については私の外出にはっきりとあてはまる。
散歩、サークル活動への参加、映画鑑賞、外食、ウィンドウショッピング、旅行。
不急だ。
ここまで書いてきて、ふと考えた。
リタイアした私の残りの人生そのものが不要不急なのではないか。
必要なことや急ぐことは数えるほどしかない。
若い頃に柴田翔(芥川賞作家)の小説を読んで、なるほどと思った一節がある。
「生が結局は、各種の時間つぶしの堆積」。
人の一生の営みを生きている間の暇つぶしのようにとらえるなら、リタイア後の私のみならず,私たちの人生そのものが不要不急ではないか。