正月もあっという間に三が日が過ぎた。
7日の松の内までが正月だとか,15日の小正月までは正月だとか粘って,お屠蘇気分でいたい御仁もいるだろう。
リタイアしている私などは一年中,お屠蘇気分でいようと思えばいられそうだが,そうもいかない。
酒は百薬の長というが,しかし,やっぱり飲み過ぎには注意しよう。
アルコール摂取量をみるとき,酒にはいろいろな種類があるので純アルコール(エチルアルコール)量に換算する。
一升ビンの日本酒でアルコール度数が15度(15体積%)の場合,純アルコール量はリットルで表すと次のようになる。
1.8リットル×0.15=0.27リットル
グラムで表すときはこれにエチルアルコールの比重0.8をかける。
0.27リットル×0.8=216g
日本人の一人当たり年間平均の純アルコール摂取量は約7リットルだ(2009年)。
アメリカ人やカナダ人と同じくらいで,ヨーロッパの人々より少なく,中国人やインド人よりも多い。
日本人の一人当たり年間平均の純アルコール摂取量は近年,減少傾向にある。
いろいろな疫学研究で1日平均アルコール摂取量が多いほど健康上のリスクも高まることが示されている。
したがって,前回のブログにも記したが,厚生労働省が展開している国民健康づくり運動(健康日本21)では生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている者の割合が少なくなるような目標を掲げている。
その生活習慣病のリスクを高める飲酒とはどれくらいのアルコール摂取量なのか。
健康日本21では1日当たりの純アルコール摂取量が男性 40g 以上、女性 20g 以上
としている。
こんなことを言われてもピンとこないので,いろいろな酒がどれくらいの純アルコール量なのかを下表に示す。
お酒好きの方にとっては非情かもしれないが,ビールでいえば500ミリリットル缶を2缶まで,日本酒でいえば約二合までが男性の一日の適度な飲酒量になるということだ(女性はこの半分)。
適度な飲酒量を知らない人が多いと感じている。
憤慨される方もおられようが,あとはご自分の判断で。