高齢者に対して新型コロナのワクチン接種が始まっている。
政府は7月末までに高齢者への接種を終えたいとしている。
私のまわりのシニアたちの予約の様子を聞いてみると,7月末までにワクチン接種を終えるのはちょっと無理ではないか。
ワクチン接種がイギリスやアメリカ並みに早く始まっていれば、東京オリンピック開催に反対する世論も少しは違っていたろうに。
輸入に頼らないといけないワクチンを日本だけでなく世界中の国々が必要としている。
先進国と思われる日本がワクチンを自前で製造する能力はなかったのか。
遅かれ早かれワクチン接種をすることになるが、筋肉注射をしなければならない。
接種しているニュース映像からの感想だが、注射針が筋肉にほぼ垂直に深く入って痛くはないのか。
何年も前になるが、胃透視の検査で胃の蠕動を抑えるために筋肉注射をされた経験が何度かあるので、多分、大丈夫だろう。
筋肉まで注射針が刺入されたとき、痛覚をもたらす受容器はどうなっているのか。
注射針による刺激を検知する受容器,いわゆる侵害受容器は皮膚、皮下組織、筋膜にある。
感覚神経線維の末端(特別な構造をしていない自由神経終末)が侵害受容器の役割をしている。
自由神経終末には機械的刺激のみに応じる機械的侵害受容器と,いろいろな刺激に応じるポリモーダル侵害受容器がある(ポリモーダルというのは,機械的刺激だけでなく化学的刺激や温熱刺激などたくさんの刺激に応じるという意味)。
機械的侵害受容器が刺激されて生じる電気信号は神経線維を速く伝わるので,素早く鋭い痛みを感じさせる。
ポリモーダル侵害受容器が刺激されて生じる電気信号は神経線維を遅く伝わるので,少し遅れて鈍い痛みを感じさせる。
触覚や圧覚などは慣れてすぐに感覚がわからなくなるが,痛覚は身体の防御に重要な感覚なので簡単に消えない(順応しにくい)。
・・・。
いろいろなことを考えないで筋肉注射を受けよう。
私のワクチン接種一回目は6月中旬の予定。