アメリカから大リーグ大谷翔平選手の活躍ぶりが伝わってくるが、日本ではプロ野球のセパ交流戦が行われている。
私は子どものころは巨人ファンだった。
田舎に住んでいたのでプロ野球中継といえばほとんどが巨人戦で、巨人の選手に親しみを感じていたこともあるだろう。
王、長嶋を中心とする巨人が日本シリーズ9連覇を果たした時代だ。
その後、川上監督は引退して長嶋が監督を受け継いだが、その最初の年の1974年はあろうことか巨人がセリーグの最下位になってしまった。
名選手必ずしも名監督ならず。
低迷の時期を経て、巨人が次に日本シリーズを制したのは1981年、藤田監督のときだ。
いつの間にか、私の巨人をひいきにする気持ちも薄れていた。
特に1978年の秋、既に法政大学を卒業していた好投手江川をドラフト制度の対象外となる「空白の一日」に目をつけて巨人が入団させようとした事件は、世間のひんしゅくを買った。
私も巨人を嫌いになってしまった。
以来、プロ野球への興味もなくなっていたが、リタイアしてからは再びプロ野球をよく見るようになった。
そこで気づいたことの一つは投手の投げる球種(チェンジアップ、ツーシーム、カットボール、スライダー、スプリットなど)が増えたことだ。
球種につけられている名前に様々なものがある。
随分と昔のことになるが、ドロップという打者の手元へ縦方向に落ちていく球種があった。
子どものころ住んでいた田舎にオオツル タマゾウというお爺さんがいて、あだ名がドロップだった。
方言がわかる人にしかピンとこないかも知れないが、お爺さんの名前が「落ちる球」になるからだ。
しかし、近ごろはプロ野球中継を見ていてもドロップという球種をまったく聞かない。
いつの間にか浦島太郎になった。
今ではドロップのことを落ちるカーブというらしい。
球界の盟主といわれた巨人もどこへやら、ホークスには歯が立たない。