前回のブログで「平常の体温(平熱)が維持できなくなって低体温や高体温が続いたときに様々な障害が生じ、健康ではなくなる。」と記した。
平熱とはどれくらいの体温だろう?
低体温や高体温とはどれくらいの体温だろう?
以下の話をする前に、注目する体温がどの部分の温度かを考えておかないといけない。
体温はからだの部位によって違う。
日常生活の中で体温といえば、日本人の場合は脇の下で測った体温(腋窩温えきかおん)をイメージする人が多いだろう。
ということで、このブログ記事で体温といえば腋窩温のことだ。
平熱については、36.5℃前後だと思うかもしれないが、同一個人内での変動や個人間の差も見られる。
同一個人内では、体温が明け方に低く夕方に高くなる。
女性の場合は性周期の影響もある。
個人間の差では、体温が若年者で高かったり、筋肉量の多い人が高かったりする。
したがって、平熱といってもその体温がどれくらいかは決めにくい。
平均的な話をすると、平熱は36℃台の後半だとする調査結果がある。
これに一日の変動を加味すると、平熱は36℃台から37℃台の前半くらいまで人それぞれで幅がある。
自分の平熱を知っておくとよい。
ちなみに私の平熱はおよそ36.5℃だ。
それでは、低体温とはどれくらいの体温だろう?
前回のブログ記事でも触れたが、35℃未満としている研究者が多い。
一方、高体温とはどれくらいの体温だろう?
これも決まっているわけではないが、感染症予防法に基づいて義務化されている感染症患者の届け出をするときの基準が参考にされている。
その基準には、「発熱とは体温が37.5℃以上を呈した状態をいい、高熱とは体温が38.0℃以上を呈した状態をいう。」と記されている。
これにしたがって、高体温は38℃以上としているものが見受けられる。
妥当なところではなかろうか。
水銀体温計の目盛りは37.0℃が赤線になっていて、それを超えれば体温が高いと騒ぎ出す私のようなものもいるのだが。