Whataboutismということばがあるらしい。
これはどうなんだ(What about ー?)と聞くことから来ている。
きちんとした和訳はないようだが、「そっちこそどうなんだ主義」とか呼ばれている。
議論するときの論法として利用されている。
例えば、Aさんが「Bさんが〇〇したことは良くない」と批判したとき、BさんがAさんに対して「Aさんも〇〇したことがあるではないか」と言い返して批判をチャラにしようとする論法だ。
よくある論法なのでネットで調べてみたら、Whataboutismということばに出会った。
何で話題にしたかというと、最近のロシアのウクライナに対する非人道的な行為に対して、ロシアが「そっちこそどうなんだ」という論法を使用しているからだ。
例えば、アメリカの大統領がロシアの大統領を戦争犯罪人呼ばわりするのに対して、ロシア側は「アメリカだって過去にアフガニスタンやイラクで民間人も犠牲にした空爆をするなど非人道的な行為に及んでいるではないか」と反論する。
もっといえば、アメリカの大統領に非人道的な行為を批判する資格があるのかということだろう。
もともと「そっちこそどうなんだ」という論法は議論しようとする出来事とは別なことであり、取り上げるべきものではない。
議論をそらそうとするものだ。
この論法は日常生活でもあるように思う。
妻からこの論法で仕掛けられたら、冷静に諭してやろう。