前回のブログで宇宙の広大さについて触れた。
あまりの広大さに気を失いかけたが(毎日の暑さで頭がぼーっとしただけだが),我慢してもう少し具体的に宇宙の大きさを調べてみた。
宇宙の大きさについての記述によく出てくるのが,ハッブルの法則。
アメリカの天文学者ハッブルが20世紀前半に望遠鏡をのぞいて発見した法則で、「すべての銀河は私たちから遠ざかるように運動している。遠ざかる速さは私たちとその銀河までの距離に比例している。」というものだ。
宇宙のはじまりといわれているビッグバン以来、宇宙は現在進行形で膨張しているということ。
宇宙はどんどん大きくなっているので、大きさといってもその時点での大きさということになる。
銀河が私たちから遠ざかる速さをV、私たちと銀河までの距離をDとすると
V=HD(Hは比例定数でハッブル定数という)
式で表すと、これがハッブルの法則。(詳しいことは成書で確認してください)
いろいろな銀河でVとDについて精度の高い観測ができると、より正確なハッブル定数が計算で求められる。
2000年代になって計算されたハッブル定数をみると、70km/s/Mpc前後の値が多い。
仮に70km/s/Mpcとすると、この意味は私たちから326万光年(Mpc、メガパーセルという)離れている銀河は秒速70kmの速さで私たちから遠ざかっているということだ。
さらに遠く離れている銀河は、もっと速い速さで私たちから遠ざかっている。
ハッブルの法則を表す式についてみると、速さ=H×距離
距離=速さ×時間だから上式の両辺を距離で割ると、1/時間=H
わかりやすく書き直すと、時間=1/H
したがって、ハッブル定数Hの逆数は宇宙が膨張し始めてから現在までのおよその時間(宇宙の年齢)を意味する。
ハッブル定数が70km/s/Mpcとすると、逆数は326万光年/70km/s
これを計算すると約140億歳になる。(1光年を9兆4600億kmとして計算)
最近の観測によると、宇宙の年齢は138億歳ということだ。
138億年以上前の星は、そもそも宇宙がなかったのだから存在しない。
138億年かけて膨張した宇宙の果ては、現在、私たちから約470億光年遠いところにあるらしい。
風船のように膨らんでいるというから、宇宙は半径が470億光年くらいの球形をしているんだろう。
これが現在の宇宙の大きさ。
その先がどうなっているのかは・・・わからない。