今日は1月24日,1年で一番寒い時期。
暦の上では1月下旬から2月の立春前までを大寒というが、まさにその通り。
テレビでは一週間以上前から10年に一度くらいの寒波がやってくると騒いでいる。
今夜は特に大雪や低温に警戒が必要とのこと。
不謹慎だが,気象予報官は予報が当たりますようにと密かに願っているのではないか。
寒がり屋の人間としては、予報が当たらないようにと願う。
寒さに対して私たちのからだはどう反応しているのか。
寒いときにはふるえ(shivering) が生じたり,ふるえなくても体の中で熱を作り出したり(非ふるえ熱産生),皮膚血管が収縮したりして寒冷環境に適応しようとする。
ふるえは筋肉を構成する筋線維がまとまりなく収縮する現象。
このときの筋収縮は外へ仕事をすることなく,消費されたエネルギーは熱に変えられる。
ふるえなくても褐色脂肪組織は交感神経の活動により脂肪酸が分解して熱が発生する。
(2020年12月30日のブログ「脱共役たんぱく質?知らなかった」を参照あれ。)
甲状腺ホルモンの分泌による熱産生などもある。
皮膚血管の収縮は特に表面積の大きい四肢にみられ,血流量を少なくする。
血流が少ないと皮膚の温度が低下して気温との差が小さくなり,熱が逃げていきにくくなるからだ。
一人ひとりが寒さに強いかどうかを調べるいろいろな指標がある。
昔からよく知られているのは,エネルギー代謝量の増加率(熱を作り出す)と平均皮膚温の低下度(身体表面から熱が逃げにくくする)の比を調べるやり方。
つまり,「エネルギー代謝量の増加率÷平均皮膚温の低下度」を計算したとき,値が小さいほど寒さに強い。
エネルギーをたくさん消費することもなく,皮膚温をなるべく低下させて体内の熱が逃げないようにできる人が寒さに強いと考えているからだ。