秋は観光の季節。
英語でいうとサイトシーイングだろうが,近頃はツーリズムという言葉も使う。
ツーリズムは特にテーマを持った体験型の旅行などを指して使われることが多いようだ。
コロナ禍も過ぎて,再び外国人観光客も増えてきた。
インバウンドという呼び方が一般的になって,時代の変化を感じる。
このインバウンドによる消費は馬鹿にならない。
他の輸出産業と比較すると,自動車の輸出額には及ばないが,第2位を半導体などの電子部品と争うほどに外貨を獲得している。
しかし,インバウンドは日本の経済を潤してくれるかもしれないが,一方では観光地に過度の旅行客が押し寄せることで自然環境や地元住民に悪影響を及ぼしている。
外国人に限らないが,観光客によるごみの投棄や混雑による交通渋滞や騒音や住民の暮らしにくさなど。
これもまた,横文字でオーバーツーリズムなどと呼ばれている。
オーバーツーリズムとまではいかないが,そもそも私は見物客が多い観光地が苦手。
人混みが嫌いということもあるが,情緒が感じられないことが大きいように思う。
観光地では訪れたことを証明するために必要なのか,景観を背景にしてスマホで自撮りするカップルが多い。
秋などは静寂さの中で詫びや寂びの感覚に浸りながら景観を眺めていたいが,無理。
穴場を見つけねばなるまい。