住んでいるマンションの管理組合理事を一年間やってみた。
毎年の理事はマンションに入居している世帯の輪番で,6年に一回くらい回ってくる。
リタイアするまでは妻に任せていたので,今回が初めての経験。
会計月の関係で3月から翌年2月までの一年間が理事としての仕事。
2月に管理組合の通常総会が行われて,お役御免になった。
マンション管理について何にも知らなかったので,備忘録を以下に残しておこう。
管理組合というのはマンションの住人たちで作る組合のこと。
理事はその組合の役員で,私のマンションでは理事長,副理事長,会計担当理事,書記担当理事の4人。
それ以外に理事ではないが監事がいる。
私は副理事長で町内会担当でもあるため、組長としての雑用もある(といっても、ほとんどすることはなかったが)。
町内会長の役がまわってきたら大変そうに思えた。
住人の大部分はマンション管理について素人だから、専門の管理会社と契約してマンション管理をお願いすることになる。
住んでいるマンションでは管理会社から派遣される管理人が午前中、掃除や設備の点検をしてくれる。
理事会については管理会社の担当社員が世話をしてくれる。
話し合うべき議題やポイントを示してくれたり議事録を作ってくれたりするので、理事が理事会のために用意することはほとんどない。
もっとも、そのために管理費なるものを私たち住人が払っているのだが。
管理会社にマンション管理のすべてを依頼し、提案をしてもらいながら事は進む。
しかし、管理会社の提案に盲目的に従うのはよくない。
理事たちが素人だとわかっているからか、費用のかかる不合理な修繕や設備の提案をされることがあるらしい。
言いなりにならないようにした方がいい。
この点について国土交通省も心配し,対策(ガイドライン)を考えているようだ。
管理会社も利益を上げないといけないから費用のかかることを提案してくるのは仕方ないが、マンション管理組合の理事たちも少しは勉強して対応する必要がある。
理事会の議題としては、マンションの建物やその外周に生じた不具合を直すためのもの、設備の新設や更新をするためのもの、施設の点検に関するものが多い。
およそは管理会社からの提案に従うが、工事や点検をしてくれる会社が管理会社お抱えの会社で、請求される費用が妥当なものかどうか私たち素人にはわからない。
値の張る工事や設備品については相見積もりをすべきだが、管理会社はしてくれない。
相見積もりをしたいときは管理組合側で会社を探して見積もりをとってくださいという取り決めになっている。
その他、近年、多くのマンションで取り上げられている議題は、建物の老朽化に伴う修繕計画だろう。
修繕積立金が足りないマンションが多いそうだ。
したがって、国土交通省は30年後までの修繕計画を立てておくよう指導している。
その30年間に2回は足場を組んだりして大規模な修繕をしなさいという。
修繕計画を何年ごとかに見直しながら,適切な修繕積立金を徴収するための話し合いを理事会でしていかねばならない。
修繕計画は管理組合の総会で最終的に決議される。
マンションの管理費や修繕積立金が適正なものかは国土交通省が行っている全国調査が参考になる。
管理会社は,私たち管理組合側が用意した分の管理費や修繕積立金を残さず使い切るような管理を提案してくるように思えるのだが・・・。
私の思い過ごしか。
マンション管理の具体的な考え方については、国土交通省が示している基本的な方針,標準管理規約や各種のガイドラインを見ると役立つ。