前回のブログの続きで、素直に謝れていない例をもう一つ。
袴田事件で死刑判決の出ていた袴田さんが再審(やり直し裁判)の判決で無罪になった。
冤罪ということで多大な苦しみを味わった袴田さんに先日、検事が謝罪した。
ところが、これも仕方なく謝った感がありあり。
再審の判決で無罪となり控訴もしない以上、袴田さんを犯人扱いしませんと検事は謝罪した。
裁判官が無罪というのなら、どうしようもないので謝っておきますというところか。
袴田さんのお姉さんも心得たもので、検察の謝罪を正面から受け止めてはいない。
謝罪の文言にはコメントせず、運命であり無罪になったことを喜んでいるとの感想を述べた。
検察は控訴しない理由として袴田さんの法的地位が長期にわたり不安定になっていることをあげている。
・・・・・。
何か忘れていることはないか。
検察の提出した物的証拠が捏造されたものとみなされたことについてはどうするのか。
検察の信用にかかわることではないか。
本当に捏造されていれば、それは被告を無実の死に追いやるものになりかねない。
このまま闇に葬られてしまっては、どこかよその恐ろしい国とあまり変わらない。
おおやけにならないかも知れないが、物的証拠が提出された過程については検証しておくべきだろう。