春は名のみの風の寒さや~♪
この時季、しばしば引用している気がするが、ぴったりのことば。
この早春賦を作曲した中田章の子、中田喜直も多くの人に親しまれている曲をたくさん作った。
「夏の思い出」などは最たるものだろうが、冬であれば「雪の降る街を」などが私は好きだ。
中田の作詞ではないが、歌詞は以下の通り(2,3番省略)。
思い出だけが通り過ぎてゆく
遠い国から落ちてくる
この思い出を この思い出を
いつの日かつつまん
温かき幸せのほほえみ
メロディの前半部分では、暗い空の下で雪がしんしんと降っている様子が目に浮かぶ。
そういう生活環境の中で、どちらかといえば辛いことの多い日々が過ぎ去っていったのだろう。
しかし、後半部分では曲調が変わり、少し明るくなる。
過去に経験した様々な思い出も、いつか幸せを感じて思い返すことがあるだろう、というくらいに解釈していたらよかろうか。
それにしても、近ごろのテレビに映る歌謡番組には、しみじみと聞ける曲が少ない。
若者相手の曲が多いからか知れないが、複数人で出てきて歌いながら踊る。
曲の中に詰め込み過ぎでないかと思うくらいの量の歌詞を早口で歌う。
これ以上いうと老害の仲間入りになるので止めておこう。
テレビの前で歌手のマネをして踊ってみたが、動きが速くてすぐに息切れした。