コロナの影響で大学が人との接触を避けたオンライン授業をおこなっている。
それにともなって、十分な授業を受けることができないと授業料の減額を望む声がある。
国立大学を例にとると、半世紀前ではあるが私たちの頃の授業料は年額12000円と今にして思えば格安のものであった。
それが私立大学の授業料との格差を小さくするという方針になってからはあれよあれよという間に値上げされていき、現在では年額535800円になっている。
国立大学の学部に4年間通えば,学費は2143200円になる。
学部で取得しなければいけない単位数を国が定めている124単位とすると,1単位あたりの学費は17284円ということになる。
これを安いか高いか考えてもピンとこないが,オンラインの授業にした場合,放送大学の放送授業が1単位当たり11000円ということなので少し高いのかなという感はある。
オンラインの授業にどれくらいのフォローがあるかによっても授業料の考え方は変わってくるので一概にはいえないが,減額はあってもおかしくはない。
講義科目では週に1回90分講義して15週で2単位になるというきまりがある。
通常、2単位の講義科目が多いと思うが、ある科目を受講したときのお値段は17284円×2=34568円、1回の講義のお値段は34568円÷15=2305円と算出される。
受講者が30人いるとすると、1回の講義で2305円×30=69150円徴収していることになる。
単純計算ではあるが、はたしてこの金額に見合う内容の講義を大学の先生はしているであろうか。
一方、学生の側にとっては1回の授業に2305円を費やしている。
授業をサボるというのはもったいない話だ。