シニアがブログでモノローグ

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マイナンバー制度と多様性

政府はマイナンバー制度を広めようと一生懸命だ。

しかし,制度への個人の登録やその運用にミスがあって非難されている。

制度の普及を担当する大臣は実行力があるらしいが,実行力と国民の意見を考慮しないで強行することの違いをわきまえておかねばなるまい。

 

そもそも,マイナンバーなどと日本語を使わないでぼかしているところに,うさん臭さを感じさせる。

個人番号ということばで,国民一人ひとりに番号をつけて管理しようとしていることを素直に表現すればいいではないか。

役所による住民へのサービスが向上しプライバシーも守られるような制度の運用であれば,個人番号ということばが一概に否定されるものでもあるまい。

 

政府はマイナンバーカードに様々なものを紐づけようとしている。

直近の話題は,保険証を廃止してマイナンバーカードで統一しようとしていることへの非難の声だ。

国民皆保険だから,私たちすべてにかかわりがある。

単純に考えても,保険制度の恩恵を受けようとするときにカードのシステムが機能しないときはお手上げではないか。

 

役所と国民とのやり取りをマイナンバーカードという画一的な窓口でやろうとしているが,考えた方がいい。

画一的なことは危うい。

 

画一的ということばの対義語が多様性。

多様性のある方が物事に柔軟に対処できる。

その例は生物が示している。

生物では個体の遺伝形質に多様性(遺伝子の多様性)があると,繁殖している環境が変化してもその環境に耐性のある遺伝形質をもつ個体が生き残る。

 

マイナンバーカードという画一的な窓口に頼る制度は多様性のない生物に似ている。

何かあって窓口が使えなくなると,どうしようもない。

多様な対応ができる制度設計をしておかねばなるまい。