学術的な論文は投稿原稿が専門家により審査されるので、掲載された論文の事実関係に間違いのあることは少ない。
しかし,インターネットによる発信者からの情報は普通そのまま掲載されるので注意が必要だ。
人の言っていることを疑うことはあまりよくないのかも知れないが,情報であふれた今の世の中はそうしないとニセ情報に惑わされかねない。
その情報が事実かどうかは絶えず意識しておかないといけない。
ただ意識しているだけではなくて,情報が事実かどうか調べるファクトチェックが必要なときもある。
ファクトチェックの専門機関もあるようだが,日常的には自分のわかる範囲で情報の真偽を探っておかねばならないだろう。
国際的なファクトチェックのネットワークが情報の真偽を見分けるためのポイントを示しているので,私なりにアレンジして以下に記す。
(1)情報の出所をチェックしよう
URL(発信元)を確認する
ニセサイトにも注意
(2)記事をよく読もう
見出しだけを見ない
それは信頼に値する情報かということをいつも意識しておく(事実のみか,脚色されていないか,個人的見解でないか,広告でないか)
ほかのサイトにも同じような情報があるか?(同じような情報があっても,コピーされているだけのものもある)
ニセ情報はおおげさな形容詞や攻撃的なことばを使いがち
今とは異なる古い記事ではないか?
(3)筆者をチェックしよう
その記事をどういう立場の人や組織が書いているのか?(例えば,健康情報であれば信頼できる学会,研究所,病院などから発信されている情報を見るようにする)
(4)取り上げられている統計をチェックしよう
統計の見方に偏りはないか?
いつの統計か?
(5)フィルターバブルから抜け出そう
グーグルなどの検索エンジンに内蔵されている学習機能は、利用者が好みそうな情報を優先して提示する(得られる情報が利用者の好みに偏り、他のものが見えなくなる)
このように情報にフィルターがかかって泡につつまれたように視野が狭くなることをフィルターバブルという
詳しくファクトチェックしたいときは、専門機関に依頼できる。
某大国の大統領が流していたフェイクニュースとかだとわかりやすいが,それにしても選挙敗北後の根拠のない言動はひどすぎないか。