シニアがブログでモノローグ

このままでは年を取って死ぬだけ。ブログでもやってみよう。

全体的な見方も大事

以前のブログで,勉強の仕方や研究の仕方について,概要や全体から見ていくのではなく,最初から詳細な部分を見ていくことをすすめた。

 

しかし,当然のことながら取り扱う分野によっては知りたいことを大数観察する(多くのものを観察する)やり方でしか,結果が得られないような場合もある。

例えば,日本人の形態的な大きさを知りたいときは,実験室での個体観察から離れて数多くの日本人を調べ上げることでしか明らかにならない。

年少者に限られてはいるが、形態的な大きさを知るための代表的な調査として文部科学省の学校保健統計調査がある。

全国の幼稚園,小学校,中学校,高校で春におこなう身体計測は,みんな測られているのでご記憶の方も多いと思う。

全国の千数百万人を調査対象者にしていては多すぎるので,その中から学年ごとに数%ずつ抽出した標本調査を行っている。

 

例えば,高校3年生である17歳の女子の身長をみると,令和元年の調査では平均157.9cm,標準偏差(ばらつき)5.34cmである。

女子の場合は高校3年生くらいまでで身長の伸びがなくなるので,この約158㎝というのが現代の日本人成人女性の平均的な身長ということがわかる。

また,およその話であるが平均値と標準偏差から,現代の日本人成人女性の95%は身長が147㎝以上で169㎝未満の範囲にあると推測できる。

 

実験室で限られた個体観察をしているだけでは、このようなことを知る由もない。