ロシアのウクライナ侵攻が依然として続いている。
勝手な理由をつけ,一方的に他国へ向けて大砲やミサイルを打つ。
攻撃されたウクライナでは戦闘要員ではない多くの婦女子や高齢者たちが死んだり傷ついたりしている。
反社会的勢力だって、これほど手荒なことはしないだろう。
今の時代、こんなことが許されていいのか。
ウクライナ侵攻を当事国以外の国々がただ見守るしかないという世の中は、何とも不甲斐ないものだ。
国連もあてにならない。
領土や属国を拡大しようとするロシアの目論見は、いわば「なわばり」を広げようとする行為だ。
なわばりは人間以外の生き物にもよくある話。
私たち人間にも、なわばりを作ったり守ったりする行為が本能として備わっているのだろう。
私たちは脳の中で本能としての情動が生じ,考えて,そして行動する。
進化のレベルでみると,本能としての情動が生じる部分の脳(大脳辺縁系)は何億年もの時間をかけて巧妙にできあがっているが,考える部分の脳(大脳新皮質)は新しくできたばかりらしい。
新規に追加された理性の座ともいえる考える部分の脳は、人間で最も発達していて賢い行動をもたらしてくれそうである。
しかし,実際はどうか。
なわばりを広げようとする侵略戦争をはじめとして,人間がお互いを排除しようとする愚かな行動は絶えない。
考える部分の脳が発明した核兵器は、人類そのものの存在も危うくしている。
ウクライナ侵攻で犠牲になった人の棺に伏せて悲嘆する遺族を見たとき,プーチンは何を考えるのか。
これからまた気の遠くなるような時間がかかるだろうが,私たちの未熟な考える部分の脳が賢い行動を取れるように進化していってほしい。