前回のブログで,体脂肪の付き具合(体脂肪率)を簡単にはかれる体重計があることを記した。
どうして体重計に乗るだけで体脂肪率(体脂肪の重さが体重に占める割合)がわかるのか?
体重計に両足を乗せたときに微弱な電気を体の中に流して,どれくらい電気が流れるかを体重計に内蔵したセンサーではかっている。
体脂肪は水分が少なくて電気が流れにくいので,体脂肪が多くなるほど電気が流れにくくなる。
したがって,体の中の電気の流れにくさと体脂肪量に対応関係があることを利用して体脂肪率が計算できる。
その昔,私が若かった頃にはこんな器械がなかったので,別な方法で体脂肪率をはかっていた。
その方法は私たちの体の密度をはかるというものだ。
体脂肪は他の組織より密度が少し低いので、体脂肪が多いほど体全体の密度は低くなる。
そのため、体全体の密度をはかることによって体脂肪率が計算できる。
密度だから,1立方センチメートルあたりの重さを出さないといけない。
計算の仕方は,体重を体の体積で割り算する。
体重は体重計に乗ればわかるが、問題は体の体積だ。
簡単にはわからない。
そこで利用するのがアルキメデスの原理だ。
例えば、私たちが水中にいる場合は、体の体積と同じ水の重さ分の浮力を受けるというのがアルキメデスの原理だ。
水中に潜っているときの体重をはかると浮力がわかるので、体の体積が逆算できるというわけだ。
この方法は、長年にわたり体脂肪率をはかるための代表的な方法であった。